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* RPGツクールMVを使った、ゲームを一層楽しくするためのアイディアや、豆知識、プラグインなどを紹介していきます。あくまで個人の考えに基づく記事ですので、参考程度にお読みいただければ幸いです。
このブログはもう更新されません。
記事は倉庫としてしばらく残しますので、ご参考くださいませ。
【ストーリー関連】
【バトル関連】
・戦闘行動ターンについて(モンスターのローテーション行動の作り方)
【システム関連】
【プラグイン関連】
【その他】
・ブラウザ版のMVゲームのセーブデータをダウンロード版に移す
メリークリスマス!
大変ご無沙汰いたしております。
今回「RPGツクールMV Advent Calendar 2016」という企画に寄稿させていただく形でのブログ復帰となりました。久しぶりに筆を執るので、どういう"てい"で書けばいいのかすっかり忘れつつあります。
プラグインなどの技術的な事は他のツクラー様が大変読み応えのある記事を書かれておりますので、私はストーリーを作りたい方むけの記事、その中でも「光るセリフの極意」について、綴ってみたいと思います。
それでは最後までおつきあいの程、よろしくお願いします。
さて皆さん!
王道のRPG、というと、どういう物語が頭に浮かびますか?
「主人公が悪を討ち世界を救う!」
「囚われのヒロインを助けて結ばれる!」
「反乱軍が帝国軍を倒し平和な世の中を!」
「トレジャーハンターが伝説のお宝を求めて旅に出る!」
大体こういった感じのお話が王道の定番ですよね。
例えばそういった割とよくある王道のゲームを公開する時、掲載されているスクリーンショットにキャラクターのセリフが載っていて、その内容があまりにもベタベタで陳腐だと「あ、このゲームだめな奴だ」ってイメージを持たれてしまい、紹介文を見ただけで手に取ってもらえないなんて事はよくあります。
しかしその台詞が妙に印象に残るものだとしたら? たとえ絵がデフォルト素材でも「このゲームはきっと面白いに違いない」、そう思ってくれる人はきっと居るはずです。
この記事は、そういったフリゲプレイヤーの印象に残る様なセリフを作るためのコラムです。
ではここでひとつ、簡単なお題をお出ししましょう。
【お題】
長い長い冒険の末に、ようやく魔王の元へと辿り着いた勇者一行。
魔王はそんな勇者達に対して、とある台詞を投げかけます。
その時の魔王の台詞とは一体何でしょう?
…………
……………………
さて……、
貴方が今パッと思いついた台詞は、こんな感じでは無いでしょうか?
……………
いつの時代のRPGですか!?
もちろん時と場合によるので悪いとは決して言いませんが、
勇者を歓迎してくれる魔王様は魔王界に一体何万人居るんだよっていう。
ここで何より問題なのは、作り手の顔が一切見えてこない点にあります。
誰にでも思いつくベタな台詞。
それは果たして、作者(神)の貴方で無くては書けない台詞ですか?
勇者と魔王の対峙といえば、RPGにおいてとても重要なシーンです。
とても盛り上がるシーンです。
とても燃え上がるシーンです。
そんな時に、貴方で無くては書けない台詞を入れなくてどうするんですか!
(私のセンスが古いのでちょっとあれですが)
重要なシーンにベタな事を言わせず、ちょっと特徴的な台詞を入れることで、この魔王というキャラの個性が強くなるだけでなく、作者の個性やセンスも、にじみ出てきます。
あるいは、
いったい魔王に何があった!??
魔王は独自言語を話すのか、はたまた勇者に怯えて恐怖のあまり気でも狂ったのか、いずれにせよこんなスクリーンショットを目にすれば、10人に1人以上は「!?」と思ってくれるに違いありません。ネタゲー好きなプレイヤーさんの心を鷲づかみです。
とまあここまでやると台詞のセンス以前に単なる悪ふざけですが、要は、ちょっと個性的な台詞に変えるだけで、たとえ展開がド定番のゲームでもプレイヤーさんの目に留まる事は少なくないという事です。
「個性的な台詞で、作品が輝く」事もあるのです。
さて、場もあたたまった所で今度は別の例を挙げてみたいと思います。
ダンジョンの最深部まで来た時、
下の様にボス戦がある事を示唆するメッセージが表示されるRPGがよくありますよね。
私はこういうのを見かけるたびに「もったいないな」って思うんです。
もちろん探索メインのRPGや、主人公達が会話をしないパターンのRPGなら全然ありなのですけど、バリバリ喋りまくるストーリーRPGの場合、こういう時にこそ会話イベントを入れて、キャラクターを立てるシーンだと思いませんか。
だからと言って、
こうすれば解決、って思ったそこの貴方、
安直すぎます。
これも別に悪いとは言いませんが、もう一工夫してみましょう。
単に「ボスが居ますよ」と言うだけであれば、誰に喋らせても同じですからね。
ポイントは、ボスの存在を匂わせつつ、キャラクターの個性を出すこと。
例えば、
「意外と確率低いじゃねえかよ!」というツッコミキャラの指摘が入りそうなシーンではありますが、少なくともこれでこの噛ませメガネの性格がよく表れるシーンになったと思います。
主人公がやや中二病を患っていますが、これでも先に進むとボスが待ち受けている事をプレイヤーに知らせる事は出来ます。
いかにも身震いしている様子がプレイヤーに伝わる臆病なヒロインキャラのセリフ。
この先にいるボスの強さも同時に伝わってきますよね。
重要なシーンに没個性な台詞は避ける様にしましょう。
ただし、プレイヤーには言いたいことがきちんと伝わる様にするべきです。
いくら個性的とは言っても、ボス戦が近いことが伝わらなければ意味が無いですからね。
お次はベタな村人の例。
村の入り口に立っている人が「ここはxxの村です」とだけしか喋らないなんてのも無個性の塊ですよね。古い時代のRPGでは無いのですから、案内人の個性を引き出す様な気の利いた事を喋らせる工夫を考えてみましょう。
「ここはxxの村です」なんてベタなことを言わせず、
村の雰囲気、村人の性格を表すセリフを入れること。
ただし詰め込みすぎには注意です。
村人に話しかけた時、
なんて言われると、台詞が頭に入ってきません。
ちなみに村人が主人公達を歓迎していないパターンの場合、
こんな感じでもいいのですが、ちょっとありがち臭さを感じますよね。
ならどうするか?
…………
………………
……………………
いっそ喋らせない。
「無口な人たちの村という特殊設定」でも無い限りは、本気で主人公達を歓迎していない事がプレイヤーに伝わるはずです。会話するたびに無言の人々。そこに何か秘密があるのでは?という好奇心が湧いて来ますよね。
色んな例を挙げてきましたが、個性的な台詞を入れることが好ましくない例もあります。
父親が亡くなった女の子のセリフをこう書いてみたりとかすると、
「あー、死んじゃったんだな」ということが伝わる人と、
「へぇー、お父さんパイロットなんだ」っと人と、
「へぇー、この世界では空にも人が住んでるのか」なんて人が出て来て余計ややこしいです。
これを伏線にして天上世界を出してお父さんが「やあこんにちは^^」なんて登場する叙述トリックも面白いかも知れませんけど。
台詞作りにおいてセンスのいい人とは、
個性の"加減"を理解している人であると思います。
少なくともこのシーンにおいては、私はこれで十分だと考えます。
長くなりましたが、この辺でシメたいと思います。
まとめです。
1. 大切なシーンだからこそ、ベタなセリフは禁物
2. 世界でたった一人、「作者の貴方にしか描けないセリフ」を考えよう
3. モブキャラだって生きている。村の入り口の人にも個性を持たせよう
4. 「個性的すぎて何が言いたいのかが分からない」なんて事が無い様にしよう
自分の作品で最も見て欲しいシーン、感動させたいシーンの台詞。
一度見直してみませんか?
貴方の作品がより良き形で沢山のプレイヤーさんの手に届くこと、
心からお祈り申し上げます。
FF13やゼノブレイドの戦闘の様に、戦闘勝利後にHPもMPも常に全回復させたいという場合、ありますよね。
難易度も緊張感も確実に下がりますが、作り方によっては導入してみるのもありだと思います。
プラグインを作りましたので、下よりダウンロードしてください。
(MITライセンス)
わざわざプラグインとして個別に用意しましたが、特に難しい事はしてないです。
performVictoryという戦闘勝利処理の中にrecoverAllという全回復構文を入れます。
「プラグイン追加するの面倒だよ〜」っていう場合は、
rpg_objects.jsの5141行目〜5145行目に、下記の1行を追加するだけです。
Game_Party.prototype.performVictory = function() {
this.members().forEach(function(actor) { actor.performVictory(); actor.recoverAll(); }); }; |
必要な方はぜひお試しください。
たとえば戦闘中「ファイア」という魔法を撃ちたい時。
「魔法」や「必殺技」などといったスキルタイプをコマンド欄から選択し、
その中からファイアを探して選択……という一手間が必要です。
がっつり使わせたい魔法であればコマンド欄にそのものズバリを常時出しておきたいもの。
というわけで戦闘コマンドに直接スキルを表示するプラグインを作ってみました。
自分用に作った簡易版なので、バトル系プラグインとの競合など未確認です。
とりあえず暫定版ということで。
コマンド欄に出せるスキルは一つだけです。
アクターのメモ欄に <PickupSkill> と入力したアクターのみコマンド欄に表示されます。
パラメータですが、
PickupSkillNameにはスキル名
PickupSkillIdには発動したいスキルID
PickupTargetにはそのスキルのターゲットをそれぞれ入力してください。
(味方から選ぶか、敵から選ぶか、選ばせないかです(※スキルに合わせてください))
(MITライセンス)
遅くなりましたが、実はこれ前回の記事の続きとして夕方投稿しようと思っていました;
「イライラ要素」をつらつらと並べたまま終了出来ないので、今度は「ワクワク要素」を沢山並べることでゲームを楽しく盛り上げようという記事です。ネガティブな事を書いた後は必ずポジティブな事を書くというのがいつもの私です。
実況者さんやプレイヤーさんを「うおーー!!」と熱くさせた要素について、書いてみたいと思います。
こちらも感想に個人差はありますから、あくまで私の見て来た実況者さんが熱くなったポイント、ワクワクしたポイント、褒めたポイントなどを紹介する記事という事で。あと、今回は全作品のテストプレイヤーayaseに推敲してもらっています。どちらの目線でも共通認識の要素となります。
1. パートナーとの出会いのシーン
恋愛要素の有無に関わらず、ヒロインなどパートナーとの出会いがやはり盛り上がりますよね!
最初からパーティー内に居る、あるいはずっと後からパーティーに加わる等色々ありますが、冒頭部分で
・窮地に陥ったヒロインキャラを助ける
2. 宝箱
「え?当たり前やん」と思うかも知れませんが、実に単純かつ奥深い要素です。
宝箱を見てスルーするプレイヤーさんは少ないです。私の作品を実況したプレイヤーさんも取れる場所の宝箱は遠回りしてでも全て回収されていました。最終的には全部の宝箱は取れる様にしたいですね。目の前にお宝がある以上「取り逃したくない」というのが大半のプレイヤー心理というもの。
「後で取ろうと思ったけどダンジョンが閉鎖してしまって取れなかった」というイベントは残念な気持ちになりますので避けたいところではありますが、これは作者さんの御心次第だと思います。
3. ライバルキャラ
主人公の前にたびたび現れる謎のキャラクター。何度か戦闘になるけど一向に倒せず。果たして彼は敵なのか味方なのか。こういう要素はワクワクさせられますね。ただ、何回も何回も目の前をちょろちょろとしつこ過ぎたり、仲間に入った割には全然大したことねーやっていうのはゲンナリ要素なので、くれぐれもキャラクター設定にはご注意を。
ちなみに結局パーティーには入りませんでしたが、魔物の中にも良い奴は居るのだというイベントは好きで、義理堅いFF5のギルガメッシュは大好きです。
賛否両論ありますが魔王軍団の一人に、味方側に共感する様なキャラがいると熱いですよね。時には魔王の言うことに反旗を翻し、最後は主人公と共闘するも、かばって魔王の手で伐たれる……悲しいイベントですが、じんわりと涙が出そうなシーンです。
4. 伏線回収
ずっとモヤモヤしていた事がズババッ!と解決すると、プレイヤーさんは気持ちのいいカタルシスを得られます。実況者さんは「そういう事かーー!」と歓喜するかも知れません。
例えば「なぜこの村には誰も人が住んでいないのか」。
こういうテーマがあったとします。
村には確かに生活の様子があります。それなのに何故?
しばらく村を探索しているとどこからともなく話し声が。
幽霊でしょうか? でも幽霊は居ない世界の話です。
そう、実はこの村は透明人間の村だったのです! みたいな(実にくだらない)。
幽霊じゃ無いって言ってたけども!!
村の名前は確かに「トメイの村」だけども!
前の街の人は確かに「ぶつからない様に気をつけろ」とか言ってたけども!
例えはどうかと思いますが、張った伏線が気持ち良く解消されるというのは実に気持ちいいですよね。
5. ピンチに駆け付ける仲間
これです。これですよ。かなり大勢のプレイヤーを「熱くさせる」要素。
あの時死んだと思っていた仲間が、敵だと思っていた奴が、存在感ゼロだった奴が、主人公の目の前に駆け付けてくれた!!!というイベントは、印象強いシナリオになる事でしょう。
「な、何でお前が助けに?」
「バーロ、言ったろ。俺達はいつも一緒だ、ってな!」
救いのヒーローにこんなしびれる一言を吐かせてみてごらんなさい。「ひゅーーっ」て言葉が全プレイヤーさんから飛び交いますよ。そしてここだけはめちゃくちゃ臭くても全然許されるポイントだと思います。
4の伏線回収も絡んでいると気持ち良さは倍増ですよね。
今までただの先生だと思っていた人が実は……!!
今まで憎まれ役だった先生が実は……!! たぎりますよね!!
6. 仲間全員大終結!
「いよいよ魔王の城に乗り込むぞ!」という時に全員が一列になって城の前に佇んでいるという光景、まあありがちなシチュエーションですが、一人一人に決意表明を言わせるとかっこいいですよね!
「絶対に負けない。そう約束したんだ、あいつと」
「いっしょに魔王を凹ませてやるか!」
「フッ、魔王如きなどこの私の相手では無い」
こんな感じでキャラの個性が出ますよね。
ここでボーカルつきのBGMが流れていれば、熱さ倍増かも知れません。
ボーカルつきBGMが流れたまま魔王城に突入して、そのまま雑魚との戦い、これはエンカウントじゃなく映像で見せる、という様なのはいかがでしょう??
7. 二人がけ
二人で、もしくは三人、複数人で力を合わせて発動する技。
これは最初からスキル欄にあっても良いのですが、重要なシーンで初めて仲間と力を合わせて魔法を発動して巨敵を倒す、みたいなイベントが途中で入ると格好良いですよね。私の作品内でも一箇所。
ヒーローものや魔法少女系アニメなどではありふれたシチュエーションではありますが、今まで手も足も出なかったボスが、仲間との絆によって崩れ去るというのは、これも熱いシーンの一つです。
(だんだんこの記事が感情論になって来つつありますが…)
8. ボスの弱点を発見する
というわけで感情論というかストーリー寄りになりすぎた感があるのでシステム寄りに。
どうあがいても攻撃が硬くて通じない奴に、「あの全く役に立たなかった魔法がもしかしたら!!」と閃いて撃った魔法がまさにピンポイントの弱点だったら、「やっぱりな!!」という嬉しそうな声がプレイヤーさんから漏れそうですよね!
ただ、そのヒントは与えてもいいかも知れませんね。さりげなく占い師に喋らせるとか。(占い師に喋らせたらさりげなくならないですけど)
ゴリ押しで勝つのも良いのですが、その手の閃きで強敵を倒すという事に歓びを得るプレイヤーさんも多く、ちょっとした仕掛けを施したボス戦などはアイディアによっては良いスパイスになりそうです。
9. 究極の選択肢
といっても選択肢を間違えると即BAD ENDになる様なゲームを作れという様な意味では無いです。
前回の記事でも触れているのですが、長い会話の途中で選択肢が発生し、それが究極の選択肢だったりすると、「うわぁぁぁ……どうしよう!!」と悩みに悩む声が自然と漏れますよね。
「反逆した大臣をどうしますか?」
「生かそう」「殺そう」「結婚しよう」
という様に三番目にちょっと変わった選択肢があったりするとシュールに笑いが起きるかも知れませんが、外すと寒いんですよこれ、、。実況者さんによっては冷静にスルーされる事もあり得るでしょう。
ともあれこの先の展開が変わるかも知れない究極の選択肢。複数人でゲームをプレイしている場合はワイワイ話し合って盛り上がる要素の一つかも知れませんね。
10. 特殊効果のレア装備
つまり「獲得ゴールドが倍になる装備」や、「アイテムドロップ率が上がる装備」なんかの事ですね。
ただ店売りしてるというだけでも良いのですが、全く倒す必要の無い強敵を苦労して倒した時なんかにそういった装備が手に入ったとしたら「うぉぉ!!倒して良かった!!」ってテンションになりませんか?
プレイヤーが大喜びしそうな特殊な効果を持つ装備はこんな感じでしょうか。
・ターンごとにHPが回復していく杖
・火力が馬鹿高い剣
・素早さが二倍になる腕輪
・エンカウントを無効にする指輪
などなど、、色々と調整は必要ですが、レアな装備をゲットした時はとても熱くなれます。
11. ラスボス戦、のBGM
いよいよ長かった旅も終わり、ラストバトルに突入!! という時には、やっぱり心を煮えたぎらせる様なBGMが流れて欲しいですよね。もちろんラスボスが正体不明であればおどろおどろしいBGMというのもありです。
ただこのラストバトルは、ツクールのデフォルトではなく、特別なBGMを流して欲しい…! これは私の個人的な感想になってしまいますね。でもドラクエ3のゾーマ戦とか凄く盛り上がるじゃないですか。私はラスボスのBGMだけはかなり時間をかけて厳選してまして、「ラスボスのBGMいいね!熱いね!」と感じてもらい、印象に残る一戦になってくれればいいなという願いです。終わり良ければ全て良し、という言葉がある様に、ラストこそ、今までどのシーンにも流れて来なかった、素敵なBGMを。
ざっと書きましたが、一例です。
本当は18個書こうと思っていましたが、あまり書きすぎると「やろうと思っていたのに!」と言われかねないし、無駄に文章をだらだら書くと読みにくいという意見もありまして、この辺でストップさせていただきます。
また、こういった要素は全て「ありがちと言われればありがち」です。逆にこの手の要素を逆手にとって、あるいは捨て去って、素晴らしい作品を作れるという方も沢山いると思います。
あくまで「RPGと言われてもどういうものを作ればいいのかな」と悩める方々への参考になれればいいな、という記事でした。参考でも反面教師でも良いので、この記事を読まれたすべての方々が、良き作品を生み出せますように。
何十時間、何百時間もかけて作った力作を、自分自身が「面白くない」と思う作者さんは少ないと思います。
しかし「このギミックは絶対楽しいぞ」「このシーンは絶対感動するぞ」と思って入れたものでも、いざ他人にプレイさせてみると面倒くさいと言われたり、スルーされたりするのはあるあるです。
感動するポイントはプレイする人の好みや性格に左右されるので一概には言えませんが、「面倒くさい」と感じさせるポイントは、割と共通している気がするのです。
しかし作品への感想やレビューに、そのポイントを逐一書く人は居ません。
身内や友達に目の前でプレイさせて反応を見ることの出来る人も多くは無いでしょうから、リアルタイムにポイントごとの「生の声」を聴くことが出来るのは、やはり実況動画・配信だけだと思います。
私の作品の実況は逐一チェックさせていただいてますが、最近は他作者さんの作品の実況も見させていただいてまして、その中で「面倒」と呟いた点と、実況の反応から「あ、もしかしてこの実況者さん、面倒くさくなったな?」というのをメモしたので、まとめてみました。
1. エンカウントが多すぎる
一番はこれだと思います。前の戦闘を終わらせて3歩歩いてすぐ次の戦闘ってなった時に出る「エンカウント多いですね〜」という呟きを、作者さんは「そうですね」で終わらせてはいけません。その一言は暗に作者さんに「減らせ」と命じています。(被害妄想が過ぎますか?)
昔のRPGだとかなり理不尽なエンカウント歩数だったので本来それこそが「普通」のはずですが、最近主流のRPGの殆どがシンボルエンカウントで、また、ランダムエンカウントのエンカウント歩数もかなり少なめに設定されている事から、流行に合わせていきましょう。
私の作品で最低ノーエンカウント保証歩数40〜50歩でも「エンカウントが多い」という意見がチラホラ。
ノンストレスにするには「プレイヤーがこのタイミングで敵が出て来て欲しい!」と願った瞬間に出ることです。その最適解がシンボルエンカウントでしょうね。
(記事:エンカウントについて)
2. 敵の状態異常
二番目はこれです。「毒」「眠り」「麻痺」「沈黙」「石化」「混乱」「魅了」……etc。
状態異常はRPGにはつきものとは分かっていても、治療だけで1ターンを無駄にし、治療できないと行動が制限されるので、プレイヤーさんが心の中で舌打ちする声が聞こえてきます。
「それなら状態異常を完全に無くしてしまえばいい」というのも極端な考えで(とは言え私の次回作はこれを考えている)、プレイヤーさんのストレスを抑えられるとすれば、「状態異常の頻度」と「効果」と「持続時間」でしょうね。
戦闘終了後にほぼすべての状態異常をクリアするだけでも、かなりプレイヤーへの負荷が変わります。
戦闘時に受けた毒も戦闘終了後に自然治療すると、ぬるくはなりますが親切設計かも知れませんね。
3. ギミック
三番目はこれです。
岩を押したり、スイッチを切り替えたり、手順を踏まないと進めない床などなど。
特にその「謎解き途中でエンカウントをするというのがもっとも凶悪なストレス」の様です。
これも昔のゲームでは普通にあり得た事ですし、こういったギミックを楽しいと感じるプレイヤーさんも居ますが、テンポよく進みたいプレイヤーさん、特に実況者さんだとパートごとの時間が限られている事もあって、一つの謎解きに30分も40分もかかる様なものはストレスとなりがちです。
謎解きの無いRPGは私にとっては骨の無いお魚という感じなのですが、フリーゲームで必要以上の難易度の謎解きは避けるか、説明に「謎解きがあります」という一文を目立たせておいた方が良いかも知れませんね。
4. 会話が長すぎる
四番目はこれです。私が最も反省すべき点です。
配信して頂いた実況者さんの中には途中で面倒くさくなって長い会話を高速連打で飛ばすというのがありました。その後に結局どこへ行くのか分からずにさまよい歩き、さらにストレスが積み重なる……という結果に。
私は昔から小説を書いて来た人間ですから、私が過去プレイしたゲームもノベルゲームが9割を占め、いざRPGを作るとなった時に「上手いテキストの切りどころ」が分からずにいます。
その逃げとしてカテゴリーを「ロールプレイングノベル」と銘打ったわけですが、、。
最近他作者さんの作品を沢山プレイさせて頂き、かなり皆さん会話をシンプルに短くまとめていますね。私には出来ないことです。
この点の改善策、私には難しいです。
「説明不足」と言われるのが怖くて、かなり細かい所まで喋る様にしています。
一応意識した事は、長台詞が続いても退屈にならない様に、
・長い自動イベントは必ず二人以上で会話、さらに長い自動イベントは必ず三人以上で会話
・時にはお馬鹿キャラに喋らせる
例)「それってもしかして××って事か?」「全然違うわよ馬鹿!」
・間に選択肢を入れる
例)「そう思わないか?」はい・いいえ
こんな感じです。
5. 多人数から話を聴かないとイベントが進行しない
五番目はこれです。
はやく先の展開を見たいのに、わざわざ複数人と会話しなければイベントが進行しない……といった時に、プレイヤーさんの「面倒くさっ」というぼやきが入る気がします。キャラクターが多すぎる、そして位置が分かりにくいと余計かも知れませんね。
イライラがMAXになるのは「全員に話しかけたはずだろ!」という点です。
話しかけ忘れていた人が居て、その人こそがスイッチをONにするためのキーキャラクターだったという事が非常に多いです。
キーキャラほど分かりやすい位置に立たせておく、あるいは分かりやすい様に何らかの形で誘導する、という事でストレスをある程度解消されると思います。
6. 時間制限イベント
六番目としていますが、私の作品で最もイライラを募らせてしまったポイントです。
全てのゲームの作者さんに罵詈雑言の嵐を受けても、私はここではっきり宣言します。
みんな、時間制限イベントだけは絶対に入れるなっ!! と(泣)。
多くの実況・多くのレビューを頂きましたが、「要らない」という声が圧倒的多数でした。
私の作り方が悪いというだけで、この手のイベントを好むプレイヤーさんも居るとは思いますが、RPGに入れる要素としては大多数のプレイヤーさんのストレスにしかならない様でした。
タイムアップしてそれはそれでイベントが進むとか、すぐやり直しが出来て今度は時間が延長されるとか、あるいはチェックポイントを通過すれば時間が延びるとか止まるとか、どうしても入れるという場合その手のイベントを配置した方が良いかも知れませんね。
7. キーファ仲間の離脱と加入
今まで大事に育ててきたキャラが突然の離脱。
仲間をさしおいて旅先の女にうつつを抜かして離脱なんて以ての外ですし、死別にしても鬱展開で、何か納得いきませんよね。メインキャラクターでそれをやるのはなるべく避けたい所です。
実況者さんで無くともテンションがダダ下がりですし、私のフォロワーさんの話によると死別イベントの後、続きが投稿されなくなった実況者さんも中には居るそうです。
この手のイベントをどうしてもと入れるというなら、やっぱり救済措置が欲しいですよね。
新しく加入した仲間がステータスを引き継ぐとか、もっと強い、とか。
また、パーティーの平均レベルが20とかなのに、新たに仲間になるキャラクターがLv1で、装備を引き継げないと「面倒くさっ」ってなりますよね。そこはパーティーリーダーのレベルに合わせるとか、抜けた仲間と同じ装備をセット出来るとか、なるべく負担をかけない工夫を是非。
8. 逃げられない
八番目としていますが、これもおそらく多いです。
強敵との遭遇や消耗時以外にも、あまりに敵と遭遇すると戦うのが煩わしくなって逃げるコマンドを入れたくなるプレイヤーさんも少なくありません。そういう時に何度やっても逃げられないとイライラが募りますよね。
また、以前解説しましたが、逃走成功率はツクールMVでは敏捷性と乱数から計算されており、敏捷性の差が開きすぎると9割以上逃げられません。逃走コマンドを実行するたびに逃走成功率は1割ずつ上がっていく仕様ですが、最悪10回は試さないと逃げられないというのはRPGの中でも稀だと思うので、(個人的な理想としては100%逃げられる事なのですが)、1〜2回の逃げるコマンドの実行で逃走出来るプラグインの導入がベターと考えます。
(記事:ストレスフリーな逃げるを目指す)
9. ATB
最後です。ATBすなわちアクティブタイムバトル。
これはかなり個人的な意見なのですが、現状のツクールMVのアクティブタイムバトルプラグインは大変失礼ながら、本当に失礼ながら、いずれも未完の域で、本来戦闘のテンポはターン式よりも良くあるべきなのですが、導入によって余計戦闘に時間がかかってしまうという結果に繋がっている事が多いです。
ターン式バトルは基本「コマンド入力→敵味方の行動→コマンド入力」の繰り返しなので、画面上の空白時間が存在しません。ATBだとゲージがたまるまでの間が非常に待ち遠しく、それが積もり積もって一回の戦闘に非常に時間がかかります。
改善策として、次の行動までの待ち時間を軽減(ゲージが溜まるまでの時間を短く)し、画面上に何も起こっていない時間を極力減らす様にしましょう。
まだまだ書き切れない事は山ほどありますが、ノンストレスなゲームを目指すために、一度参考にしてみてください。ただ、あくまでもすべてを実践するのではなく「参考に」です。ゲームのテイストに合わせましょう。ホラーゲームなんかは時間制限イベントの様なハラハラしたシステムはあっても良いですし、戦闘を楽しませたいRPGにエンカウントはあって然るべきです。
「俺のゲームはエンカウントの多さが売りだぜ!!」というのも立派な個性であり、「俺のゲームは理不尽な謎解き散りばめて一発死させちゃうぜ!!」というのも立派な個性です。上の9つのポイントを無くしてしまうのではなく、ポイントを持たせたまま解決法を考える、というのも各作者さんの腕の見せ所だと思います。
エンカウントはやたらめったら多いけど、時間内に倒した敵はゴールドが増えるボーナス!とか。
※本記事について
Twitterでの多数のRTおよび反響本当にありがとうございます。 本記事は「こういう要素は全部取っ払え!」ということが目的の記事では無く、自作品・他作品含めて1000を軽く超えるフリーゲームの実況動画および生配信、商業同人ゲームの実況動画などを拝見させていただいた結果(市販ゲームの実況はありません)、あくまで「実況者さんはこういう所にストレスを感じている」という紹介記事であること、そして上記の点を含めた上でも斬新なアイディア一つでストレスフリーに繋がるという事を言いたかったのであり、「こういうゲームを作れ」と強制する様な事も、「これが一番論だ」とも一切申しておりません。
誤解を招く様な書き方をして申し訳ございませんでした。
また、「実況者とプレイヤーは全く視点が異なるから参考にならない」という意見を後に頂き、確かにその点についての考慮が足りず、通常のプレイヤーさんと同様に扱う様な記事としてしまい失礼致しました。
実況者さんは動画のテンポアップのために、人によっては長い会話を嫌い、人によっては高確率エンカウントや時間制限イベントなどを嫌うかも知れません。
「じゃあここに書いてある内容を実行して、実況者に媚びたゲームを作れということか!」と思われてしまった事も私の書き方の悪さのせいですが、そういう事でもありません。
特にフリーゲームを中心にプレイされている実況者さんは、私の回りだけかも知れませんがとてもプレイヤー目線に立ってくれる方が多くて、「実況者目線」だけでなく、全てのプレイヤーさんの目線に近しいものは幾つか存在すると思うのです。
エンカウント率の高さや何度試行しても逃げられない敵などもそうですが、「私自身がこのゲームのプレイヤーだったら確かにそう感じるかも」と思う事が本当に多くて、どうしてもそれを導入しなければならないなら、プレイヤーさんのストレスを軽減するために「何か考えられれば」「この記事を読んで皆で意見を出し合えれば」と思ったためです。
「俺はこんな記事など反対だ。この手の要素をガンガン入れてもストレスなど感じさせない面白いゲームを作るぞ!」というのも素晴らしいスタンスだと思いますので、くれぐれもゲーム製作のルールを縛りつける様な記事で無い事はご理解いただければ幸いです。
誤解を与え、稚拙な文章を残してしまった事、お詫び申し上げます。
|
軽量化のお話です。
画像は画質を落として圧縮することで、音楽はビットレートを下げることでそれぞれ容量を減らすことが出来、再生の高速化が期待できます。しかしそれでもまだまだサクサク動くとは言えないものです。
音楽とアニメーションの軽量化について、書きたいと思います。
■BGMの遅延を無くす
ツクールMVで製作したゲームは、環境によってはBGMが大きく遅延する事がありますよね。
ただ私の環境ではBGMの遅延というのがダウンロード版では全く再現出来ず、ブラウザ版をプレイすると「たま〜に遅れるかな」と感じる事はありますが毎回ではありませんので、勘で調整していく他無さそうです。
こだわりたかったのは、主人公のピンチを救うために某キャラクターが颯爽と助けに来るこの場面。
見せ場のシーンなので出来れば場面と登場のBGMとシンクロさせたいなと思っています。
無音登場は空しいですからね。
でもプリロード(先読み)プラグインはスマホなどでは不安定になる事もあるらしくて、イベントの配置だけで対応させました。
方法はこんな感じです。
ピンチのBGMを流す前に、仲間が駆け付けたBGMを音量0で一瞬だけ流しておきます。
このコマンドを挟んでおけば、次のBGMが魔王の台詞の時にまず先読みされます。
あとは流したい場面で、そのBGMを通常音量で流すだけですね。
流したい場面に近いイベントのどこかに配置すると良いでしょう。
・BGMが常時流れっぱなしのイベントの場合は、
そのBGMが流れる直前にウェイトを設けて入れておくと良いでしょう。
・間に他のBGMが入らない場合は、「BGMの停止」を入れておかないと
無音で流したBGMが続きから再生されてしまうので注意。
完璧とは言えませんが、色んな環境で試した限り、ここは遅延無しで再生されていそうです。
■戦闘アニメーションのフラッシュを無くす
もう一つの軽量化について。
こっちは戦闘演出に大きく絡んで来る事もあって、「それやると臨場感が欠けるんだよなあ」とか「画面に深みが無くなるんだよなぁ」とか色々意見があると思いますが、ラハ園ではやってなくて続編では下記の方法を実行。両方プレイされているプレイヤーさんは違いにお気づきでしょうか? 魔法を撃った時の戦闘アニメーションから全てのフラッシュが消えているという事を。
例えばデータベースのアニメーション「矢/必殺技」は以下の様になっています。
このアニメーションでは対象に向かってフラッシュが4回、画面フラッシュが1回実行されていますね。
ビカビカビカビカズシャーン!!って感じの演出です。
聴く所によると、画面はともかく、この「対象へのフラッシュ」の処理が非常に重いらしいんです。
必要以上に画面がチカチカするのを疎ましがるプレイヤーさんも居ると思いますので、
それならと思って対象・画面フラッシュを全てのアニメーションから削除しました。
こうする事で派手さは無くなりますが、魔法を撃った時の画面が確かにスムーズになった気がします。
軽量化について、どんどん取り入れていきたいと思いますので、
他の方法、ご意見などお待ちしております。
RPGのテストプレイ依頼をたまに受ける事があるのですが、
他作者さんのゲームのテストプレイをする時って、皆さんはどういう形でプレイされていますか。
「テストプレイ」とは、ゲームがスムーズに出来るかどうかを確かめること、
……だけでは無いです。
「いかにひねくれたプレイをするか」を試す場であると思っています。
テストプレイヤーと聴くと、「リリース前のゲームをお試しで遊べる〜、わ〜い」みたいな感覚になってしまいますが、デバッガーという名前に置き換える事で、一気に作業感が増しますよね。
目的地までの一本道があったとして、すっと前に進めばイベントに到達します。
しかしプレイヤーというものは、時として予想外の動きをするものです。
「目的地までまっすぐなんて怪しい、もしかしたらこの辺りにお宝があるんじゃないか?」
などと疑い、右へ左へ進む事もあるでしょう。
もしそこに作者の意図していない場所へと抜けられてしまう道があったなら、それは立派なバグです。
ただ通り抜けられるだけならまだしも、門番に話しかけなければ進めないイベントがあったりして、それを超えてしまえるとそこから連鎖的に進行不能なバグへと発展する恐れがあります。
まあ偉そうな能書きを垂れていますが私自身「ゲームにバグの多い作者」としておそらく定着しつつあり、とは言えラハ理ではかなり検証に検証を重ねて致命的な不具合が現時点で2つだけで済んでいるのは、かなり私(&お願いしたテストプレイヤーさん)の頑張りが効いているのでは無いでしょうか。
というわけで今回テストプレイのコツです。
1. パーティーメンバーが離脱するイベントの時は、誰かを戦闘不能にしておく
パーティーにAとBの二人が居る時、直前の戦闘でAが死亡したままイベントに突入するというケース、よくあると思います。
この時、A死亡のままBがパーティーから離脱すると、ツクールでは全滅扱いとなってゲームオーバーになってしまうんですよね。
逆にB死亡のままイベントが進むと、Bが単独で行動するシーンなどに切り替わった瞬間にゲームオーバーとなってしまいます。
作者側の対策として、
・必ずパーティー入れ替えのイベント開始前に「全回復」を入れておく
体力を減らしたままにしたい場合は、戦闘不能ステートを解除するだけでもOKです。
2. 会話するとイベントが進むキャラには変な方向から話しかけてみる
会話するとイベントが進むであろうキャラには正面から話しかけるのが普通ですが、
背後から話しかけてみるとどうなるでしょう?
話しかけられたキャラクターが後ろにある棚からアイテムをとろうとするイベントなどがあれば、すぐ背後にはプレイヤーが居るため、最悪そこで固まってしまう事もあり得ます。
また、当然下から話しかけるであろうと思い、そのキャラのイベントに「下を向く」などを指定していると、誰も居ない方に向かって話しかけ続けているという奇妙な結果も生まれます。
作者側の対策として、
・どの方面から話しかけてもいい様に、イベントが進む時は「場所移動」で、強制的に正面に移動させる
・キャラの向きを変更する時は「プレイヤーの方を向く」を使う
上記2点を意識すると良いと思います。
3. 話す必要の無くなったキャラにも話しかけてみる
ある程度イベントが進んだあと、全く行く必要の無くなった前の村に戻って、キャラクターに話しかけてみましょう。
とっくに洞窟に巣くう竜は倒されているのに、村人に話しかけると「竜が今朝村で暴れ回ったのじゃ!」なんて言うと変ですよね。
前へ前へと進むのがRPGの定石ではありますが、時には後ろを振り返る事も大切です。
作者側の対策として、
・イベントが進んだらスイッチで前の村の会話も進める
・進んだらいっそそのキャラを消してしまう
・そもそも余計な事を言わせないというのも手。たとえば「洞窟の竜は何故村で暴れ回ったのじゃろう……」という台詞だとストーリー進行に関係ないので無難です。
4. イベントやボス戦のあと、もう一度出入りを繰り返してみる
意外と盲点だったりします。
屋敷でのイベントが終わって外に出て、もう一度中に入ってみたらまた同じイベントが始まるとか。
ボスを倒して消滅させたのに一旦ダンジョンの外に出てもう一度同じ場所に行ってみるとボスが復活しているとか。原因はスイッチ管理が出来ていないか、イベントの一時消去しか使われていないのどちらかです。
ずっと進行した後で「ボスを消すスイッチ」が何かのはずみでOFFになってしまった、という事もあります。
作者側の対策として、
・イベント戦やボス戦の後に「イベントの一時消去」を使わない(変数やスイッチで消す)
・セルフスイッチを使用する
が望ましいと思います。
5. 戦闘中、色んなパターン・色んな行動を試す
「戦闘不能のはずのキャラがバトルイベントで喋り出す」というのは私のゲームでもしている事ですし仕方無い事だと思っていますが、毒にかかっていないキャラが「くそ、毒を受けたぜ!」みたいな事を喋り出すのはさすがに不自然ですよね。
たとえば、AとBが毒を使う敵と戦闘をしていて、ボスの毒を受ける前にBが戦闘不能になってしまっているとか、ガードする技で毒攻撃を受けないとか、そういうケースが考えられます。
また「この敵のガード中にはどんな攻撃も通用しないわ!」と言われているのに、アイテムでなぜかダメージを与えられてしまうとか、全員が自然治療不能な麻痺や石化をさせられているのに一向に全滅にならない「詰み状態」など、考えられます。
戦闘は最も乱数が激しく飛び交う場ですから、無数のパターンが考えられます。
主人公「この一撃でとどめだ!!」→強制行動でとどめ技を発動→ミス→「やったぜ!」 なんて事もあります。
・色んな技を使ってみる
・時にはわざと味方を殺してみる
・複数匹居るイベント戦では、作者が意図していない方から倒そうとしてみる。
・高Lvで叩き潰してみる
たとえば「Lv99の状態でこの戦闘どうなるか試してみたい」と作者にお願いすれば喜んで初期設定してくれるはずですので、さらに色んなパターンを想定出来るはずです。
作者さんは出来るだけそれらを読んだ上で戦闘を作ってみましょう。
6. 次の次の町へいきなり行ってみる
こういうのも、もしかしたら多いかも知れませんね。
一本道のRPGであれば、次の次の町に行くには、次の町のイベントを終了させる必要がありますが、広い世界を旅するタイプのRPGの場合、いきなり次の次の町へ行く事も想定できます。
次の町でこなすはずのイベントをしないまま、ずっと先の町に行ってしまい、「よう、xxの村では世話になったな!」などと見知らぬ町人が話しかけてくれば「!?」ってなりますよね。
作者側の対策は簡単です。
・次の次の町に門番を置いて入れない様にする
・次の次の町にはそもそも行けない様にする
・通行フリーにしたい場合は、イベントキャラの家だけ入れない様にする、もしくは留守にする
こういう感じでいかがでしょうか。
まだまだテストプレイする際の注意点は沢山ありますが、最優先で気をつけなければいけない点はこんな感じだと思います。私自身も詰めが甘くてやらかしてしまう事も多いですが、とにかくひねくれたプレイをする事で、多くの不具合を発見でき、完成時にはバグを最小限に抑える事は出来ると思います。
ぜひご参考にどうぞ!
今回は戦闘行動の「ターン」についてです。
と言っても多分MV以前のツクールからそうだと思いますし、初心者の私以外は皆知っている事だとは思いますが、私による私のためのおぼえがきという事で…。
■ターン0の扱いが、「敵キャラの行動パターン」と「バトルイベント」で異なる
敵キャラの行動設定を行う時、
「ターン1」に入れると、なぜかその特技を1ターン目には使用せず、2ターン目になってしまうんですよね。
敵の1ターン目に行動させたい時は「ターン0」に入れると使用する様になりますが、バトルイベントではターン0は戦闘開始直後に発生するイベントのため、何となくこのズレに不自然さを感じざるを得ませんが……。
■ローテーション行動について
上記の通りで、ターン1に行動させたいものを「ターン0」にいれます。
たとえば
1ターン目・5ターン目・9ターン目 ポイントショット
2ターン目・6ターン目・10ターン目 スタンショット
3ターン目・7ターン目・11ターン目 チームショット
4ターン目・8ターン目・12ターン目 レインショット
というローテーション行動を敵にさせたいとします。
設定値は以下の通りです。
1+4*xで x=0の時は1、x=1の時は5、x=2の時は9となりますので、1+4*xは1、5、9ターンを示し、
2+4*xは x=0の時は2、x=1の時は6、x=2の時は10となりますので、2+4*xは2、6、10ターンを示します。
こういう計算式が成り立つわけです。
つまり 行動順+特技の数*x これで完全なるローテーション行動を実装できます。
あまりローテーションをガチガチに固めすぎると「あ、これはローテだな。次の行動読めるわ」というヌルゲー化してしまう可能性もあるので、下の様な感じで、ローテーション行動でも確率で違う行動を起こすというのもありでしょう。
ローテーション行動は強敵の調整にかなり有効に使えます。
即死級の大ダメージ技が何連続も続いてしまうと回復が追いつかずに萎えてしまうので、次のターンは敵にチャージ行動を入れて立て直す猶予を与える、とかですね。
RPGといえばボスとの熱いバトル。
主人公達の行く手に立ちふさがる数々のボスモンスター達。
ある時はライバルキャラ、
ある時は憎めない敵軍の中堅キャラ、
そしてある時は絶対討伐不可能な不死身の強敵キャラ。
剣と魔法が入り乱れ、毒や呪い、石化の魔法などが飛び交う……、
まさに「王道の戦い」ですよね。
ツクールやウディタなどで個人でも簡単にRPGが作れてしまう時代ですから、王道バトルものというのは非常に数多く存在します。そんな中で私はいつも自分のゲームだけにしか無い要素とか、珍しい要素を取り入れたりしてみて、「単にゴリ押して戦うだけじゃ無いRPG」を作りたいなと常々思っています。
たまには変わったバトルを作ってみたい、
そんな人々向けの記事です。
ただ、邪道なバトルは非常に好き嫌いが分かれる傾向の様で、「面倒くさい事を考えさせられるならひたすらボタン連打でゴリ押し出来た方がサクサクでいい」とか「そういうのは10あるボス戦の中で1あるぐらいで十分」みたいな意見も少なくない様です。やり過ぎは良くないのかなと思いつつも、どんどん取り入れたいのが私の性分で、、。
具体的なバトルのアイディアについて色々ここで書き並べてしまうと、自分の次回作品に使えなくなってしまいそうなので(笑)、今回は私がいつも実践しているアイディアの出し方について、さらっと綴ってみたいと思います。
さて、画面は何の変哲も無い、いつものツクールMVのコウモリです。
とりあえず、この2匹をボスと考えましょう。
プレイヤーさんが最初にこの画面を目にした時、どんな印象を受けますか?
まず考えます。
Aさん「2匹なら全体魔法で一掃の方が楽かな」
Bさん「俺は一匹ずつ倒す派だな、全体魔法はコスパが悪い」
Cさん「コウモリだから光属性の魔法が弱点じゃないかな」
Dさん「宙を浮いてるから地属性の魔法はまず効かないだろう」
Eさん「吸血して来そうだよね、HP回復されるの厄介だな」
色々あると思いますが、おそらくAさんからEさんまでの共通認識は、
「どっちのコウモリも同じステータスだろう」
という事ではないでしょうか?
「常にプレイヤーの裏をかく」、というのが底意地の汚い私のやり方です。
この二匹が全く同じ敵だと、いつから錯覚していた?
データベースではこの二匹のステータスは以下の様になっています。
左側のコウモリは魔法攻撃のみ。魔法力が強く、魔法防御力に優れています。
そのかわり物理には柔らかいという弱点が存在します。
右側のコウモリは物理系の攻撃のみ。物理攻撃力が強く、防御力に優れています。
そのかわり魔法に柔らかく、体力が低いという弱点が存在します。
ヒントがあってもいいとは思います。村人に「森に棲む二匹のコウモリは、魔法が得意な兄コウモリと、物理が得意な弟コウモリだそうじゃ」とでも言わせておけば良いでしょう。
しかしあえて言わないというのも選択の一つで、実際戦ってみて、プレイヤーがこの法則に気付いた時、そこにある種の爽快感が生まれると思いませんか。私なんて難しいボスの攻略法に気付くとドヤァッ!ってしたくなるタチなので。
物理の敵からやった方が楽か、それとも魔法の敵からやった方が楽か。プレイヤーに「考える」「選ばせる」「悩ませる」という行動を与えることが出来ますし、単なるゴリ押しで終わってしまうだけの戦闘ではなくなります。
そこまで変わったバトルではないかも知れませんし、ものすごく簡単な例で紹介しましたが、時にプレイヤー心理の裏をかいたボス戦があっても、良い刺激になって面白いと思います。
コウモリ二匹だと思ったら重なって表示されてるだけで実は四匹居るとか、
ただのコウモリだと思ったら突然ドラゴンに変身して炎を吐くとか、
一匹倒したらもう一匹のコウモリが逃げてしまう様な群れ習性のコウモリとか、
ダメージを与えるごとにコウモリが増えていくとか、etc..
ただコウモリを目の前にどかんと出すだけではなく、いろんなアイディアで戦闘を彩ってみるのも楽しいでしょう。